天才に恋をした
12-2
期末の結果が出た。
順位としては8位で悪くはない。
陸玖が1位。
苗はどうにか平均点を死守し、夏休みの補習は免れた。
「苗のためには、補習があった方が良かった気ぃするけどね」
「真咲くんて、妹思いだね」
沙織ちゃんが言う。
部活後のデートは温室近くのベンチが定番だ。
奥まってるし、農薬をまいてるから虫が少ない。
缶ジュースをつかむ指の細さに感心するけど、
「…別に」
練習疲れで眠い。
「あ…疲れてるよね。ごめんなさい」
沙織ちゃんが、ベンチからサッと立ち上がる。
「いや…いいんだけど、ごめん」
俺も立ち上がる。
「ギブス取れたら、テンション上がっちゃって」
「うん。ずっとランニングだけだったもんね」
「そうなんだよ」
「ようやく調子が出てきたんだもんね」
優しいよなぁ。
可愛いし、気がきくし、言うことないな。
順位としては8位で悪くはない。
陸玖が1位。
苗はどうにか平均点を死守し、夏休みの補習は免れた。
「苗のためには、補習があった方が良かった気ぃするけどね」
「真咲くんて、妹思いだね」
沙織ちゃんが言う。
部活後のデートは温室近くのベンチが定番だ。
奥まってるし、農薬をまいてるから虫が少ない。
缶ジュースをつかむ指の細さに感心するけど、
「…別に」
練習疲れで眠い。
「あ…疲れてるよね。ごめんなさい」
沙織ちゃんが、ベンチからサッと立ち上がる。
「いや…いいんだけど、ごめん」
俺も立ち上がる。
「ギブス取れたら、テンション上がっちゃって」
「うん。ずっとランニングだけだったもんね」
「そうなんだよ」
「ようやく調子が出てきたんだもんね」
優しいよなぁ。
可愛いし、気がきくし、言うことないな。