天才に恋をした
「迎えに行くの」
え?
何?
なんのこと?
苗がドアを閉めようとする。
「お、おい!」
ドアを押さえた。
「意味フメイ!」
ドアを思いっきり開ける。
「迎えに行くってナニ?」
苗は後ろの壁を見た。
そして、絵の脇に描かれている7本の花を指差した。
「ともだち」
「ともだち?」
苗はうなずいて、机に戻った。
花…
ともだち…
「それって…」
呆然とした。
「…生きてる?」
苗は首を横に振った。