女子力高めなはずなのに
野村さんは地味だが、俺なんかにもアプローチをしてくる意外と積極的な女だ。

あの時は野村さんからアプローチを感じた段階で、速攻「俺、心に決めた人がいるんですよ」と言って俺は対象外にさせた。

嘘と言えばウソだが、あの時うっすら中野さくらを想像したのも事実だ。今ならうっすらではなく、ハッキリ彼女を想うだろう。

俺の誘導にまんまと乗った野村さんが槇村の横に行ったから、押し出されるように中野さくらは俺の横に座ることになった。

槇村には一瞬睨まれたが、気がつかないふりをした。

邪魔なんていくらでもできるんだよ。まだまだ甘いな、ざまーみろ。

俺の横に来た中野さくらは、坂田さんと楽しく話を始めた。

俺のひいき目だろうか。彼女が来た途端、その場がふんわりと光に包まれたように感じた。

彼女はやっぱり明るくて性格のいい子だ。

今日は坂田さんの送別会。なのに槇村ばかりが注目されていて、おかしいと思っていた。

でも、中野さくらは純粋に坂田さんと話をしたがり、楽しく話をして、坂田さんが楽しそうにすると、自分も楽しそうに笑った。

だんだん周りに人が増えて、みんな楽しく盛り上がった。

こういうところが彼女の魅力なんだ。
< 122 / 325 >

この作品をシェア

pagetop