女子力高めなはずなのに
それは……、困ったな。

いや、困らないか。

むしろ歓迎なのでは?

井川さんのこと、忘れられるかもしれないよ?

そんなズルい?

私、槇村さんのこと好きになれるの?

まだ井川さんのこと好きなのに?

そんなのただの逃避なんじゃない?

槇村さんなら本当に幸せにしてくれるかもしれないよ?


疑問符ばかりが浮かぶ思考回路が洗濯機みたいにグルグルと回転した。

目が回りそう。

「ごめん……。ちょっとビックリさせちゃったかな?」

槇村さんは苦笑いをして少し離れた。

「い、いえ……」

目をそらしてうつむく。

私、軽く考えすぎていたのかも。

槇村さんがそんな真面目に声をかけてくれていたなんて。

お友達感覚なんて思ったりして、ちょっと失礼だったかな……。

「明日、楽しみにしてるよ」

「あ!は、はい」

「明日の終わり時間もちょっと不確定なんだ。待たせて悪いけど、終わったらメールするから待っててね」

「……はい。わかりました」

じゃあね、と微笑んで手を振った槇村さんにぺこりと頭を下げた。
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