女子力高めなはずなのに
お兄ちゃんはすぐに電話に出た。

『さくら、どうした?』

「お兄ちゃん!お父さんがっ」

『家に来たか?』

「違うの。会社の近くで待ち伏せしてて」

『なにぃ?親父、どこに行った?』

「今、一緒にいるの。もう酔ってほとんど意識がない状態で……」

『え?そうなのか?何かされなかったか?』

「うん、大丈夫」

『じゃあ親父と一緒にいるんだな?今からすぐ行くよ』

でも、ここで待つのは寒いし、このままではお父さんが凍えてしまう……。

どうしよう……。

ふと交番が目に入った。

あの交番で待たせてもらおうかな。

「ここだと寒すぎるから、駅前の交番の中で待たせてもらうよ。このままじゃお父さん、きっと凍えちゃう」

『そんなこと言ったってお前、一人じゃ運べないだろう?』

それもそうか。
……一人じゃないって言っても平気かな?

変に誤解しないといいけど。
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