女子力高めなはずなのに
こんなことするなんて!
この人意外と腕力ある!

「大丈夫だよ、前にもしてやっただろ?」

何、言ってんの?

「えっ?いつ?」

「お前の誕生日。ふわふわしてやっただろ?」

私の誕生日?

……一人で飲みに行った日。

そうだ!
気がついたら家にいて、メモが置いてあったあの日!

まさか、まさか。
あのメモって!

井川さんだったの?

「思い出した?」

「あのね、メモが置いてあったの」

「俺が書いたやつね」

「!」

やっぱり!

井川さんはお姫様抱っこしていた私をそっと下に降ろすと、手を握って微笑んだ。

「お前、一人で飲んでたくせにかなり酔ってたからさ。送ってやったんだよ」

「……そうだったんだ。ごめん……」

「いいよ、別に」

「どうしてあのバーにいたの?」

「それは、秘密だな。で?帰り道ふわふわしてやったことも、靴飛ばして遊んだことも思い出せないんだ?」

秘密ってのは気になるけど、それよりふわふわって何?私、靴を飛ばした?

そんな記憶もあるような、ないような……。

「私そんなことしたの?」

「したよ!楽しそうにふわふわしてーってしがみ付いてきて、すっげー可愛かった」

やだ……、また可愛いとか言って。

ボッと赤くなったのを感じる。
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