女子力高めなはずなのに
坂田さんと楽しく笑っていたら、色白やせ眼鏡がビールを勧めてきた。

んー、今日は飲まないようにしようと思っていたけど、楽しいからちょっとだけ飲んじゃおうかな。

今日は一人じゃないし。

大丈夫。

「中野はめんごいなあ」

「かわいい、ですね?その方言はけっこう有名ですよね!」

「おー?知ってる?嬉しいなー!」

坂田さんはいつもの爽やかな笑顔で楽しそうに笑った。

坂田さんが楽しそうで良かった。

……そっか。

なんとなくさっきから感じていた違和感はこれかも。

今日は坂田さんの送別会。

坂田さんに楽しく喋ってもらいたかったんだ。

槇村さんと話せないのは残念だけど、坂田さんが楽しいなら、それが一番いい。

その後、私と坂田さんと色白やせ眼鏡の他に、吉田課長とかオジサン連中も加わって、すごく盛り上がってなんだかとっても楽しかった。


……そして、また飲み過ぎてしまったらしい。

気を付けていたのに……。

色白やせ眼鏡がどんどん勧めてくるから!

楽しく坂田さんと話していたことは覚えているけど。

そこから先の記憶は全くない。
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