女子力高めなはずなのに
『親父、どこに行ったか分かる?』

「……わかんない」

『そっか。まあ、俺も探してみるけど、また親父がそっちに行ったら、絶対に出ないで俺を呼べよ。わかったな』

「うん、わかった」

次来たら、すぐにお兄ちゃんに電話をしよう。

さっきはお兄ちゃんのことも思い出せないくらい、パニックになってしまった。


『さくら、来週うちに来いよ。今週は忙しいけど、来週の日曜なら俺、仕事ないから。美鈴にも言っておくよ』

「うん……、ありがと。遊びに行く」

『おう、待ってんぞー。じゃあな』

「うん、おやすみ……」


電話を切ってため息をついた。

お兄ちゃんと話ができて、良かった。

少し気持ちが落ち着いてきた。


お兄ちゃんは私の恩人。

お兄ちゃんがいてくれなかったら、今の私はなかった。

お父さんのことも完全に任せっきりだし。
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