晴れ女
どんどん近付いてくるその距離に息苦しさを感じる。


3メートル位離れてたのに。

既に男との距離は30センチ。


「ぶっ飛ばしてやろうか?」

「……は?何言って……」

「だから泣くなよ」



手首を掴まれ俯きそうだった顔を上げる。


男の瞳は優しくて。


何よ。あんた。


私昨日浮気現場見た時だって泣かなかったのに。

あんなやつ私から捨ててやったんだって思ってたのに。


「……くっ……」



優しくなんかしないでよ。

決壊ギリギリだって。

何で初対面のあんたが気付くのよ。


俯き一筋の涙が頬を伝うと手を引かれ、そのまま朝陽の家に連れてかれた。
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