OUT

ビチャビチャビチャ…



灰色の綺麗な床に、真っ赤な血がついた。



「……え…」


永遠は顔に触れ、その手を見た。



……やっぱり…血だ…





「…あ……!!!!」



永遠の前にいた、千草が腹部から大量に血を流し、崩れ落ちた。



「………あ…菖蒲さぁあん!!!!」



「げほ…げほげほ!!!」


千草が咳込むと、口から真っ赤な血が吹き出した。



苦しそうに咳込んでいる千草の斜め前にある巨大な柱から、人がゆっくりと出てきた。



「……やっぱりなー…千草ぁ…やっぱ俺…最高だわ…」

「「!」」

永遠と真理和は顔を青ざめた。


目の先には…気持ち悪い笑みを浮かべている工藤がいた。




「……く…どう…」




工藤の右手には、ハンドガン。

今撃ったと言わんばかりに、その銃口からは煙がでている。




「……絶対…おまえならやると思ったんだぁ…変人のおまえならなぁ!!!」



そう叫ぶと工藤はまた、千草目掛けて銃を構えた。



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