OUT


「「!!!!!」」




反撃しなければ



けど、急すぎて、体が動かない。



いや、恐すぎて、動けない。





足を震わせてる二人の前の千草が、血を流しながらよろよろしながら立った。



「……二人共…大丈夫…」


千草が銃をすぐに構えると、工藤に反撃した。




―ダァン!ダァアン!!!



「――ち!!!」


工藤は柱に隠れた。




「……は…はぁ…永遠君、真理和君…走りますよ!!!!」




千草は二人の手を握り、長い廊下を走った。




「…菖蒲さん!!!お腹…!!貫通してる…」


真理和が泣きじゃくりながら、叫んだ。


痛々しい背中を見て、永遠も大粒の涙を流した。





「……約束…しましたもんね…」


「「?」」


千草は血だらけの口を、くっとあげて、微笑んだ。


「………必ず…外に出すって…死んだ皆さんの命…無駄にはしないって…」



後ろから工藤の叫び声が聞こえる。


二人は泣きながら走った。




< 251 / 334 >

この作品をシェア

pagetop