OUT

菖蒲はニコリと無理矢理笑うと、弱々しい声言った。


「……はい…!君達を見送るまで…死にませんよ…」


真理和が千草にしがみついた。



「…違うよ…俺達が行った後も…この国の誇れる…軍人で居続けてよ…!!!゙まで゙なんて…言わないでくれよ…」



千草はしばらく黙り込んだ。



そして…


「…ありがとう…」


涙を一筋流して、呟いた。




真理和も、それを見ていた永遠も、千草が死んでほしくない…と心から思った。




自分達を理解してくれた軍人。


自分達を助けてくれた軍人。


この国の軍人らしくない…

綺麗な心を持った軍人。



少しの時間しか共にしてないのに、二人にとって、かけがえのない存在になっていた。






お願いします…




死なないで……





その時、太陽の光が、三人を包んだ。



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