OUT

「……真理…真理和ぉ…菖蒲…さん…」


永遠は涙でぐしゃぐしゃになった顔を、 真理和と千草に見せた。


真理和も大粒の涙を流しながら、千草と永遠を見た。



「……そ…外…だなぁ…!!俺達ぃ…外に出れたんだよ…」



千草は二人がその光景を見ながら号泣する所を見ると、涙が滲んだ。




嬉しかった。

申し訳なかった。

二人のおかげで、自分が変わる事ができた気がする。




千草は涙を無理矢理抑えると、近くにあった車の所の場所へ行った。








「深美…みん…な…俺達…出れたよ…!!外に出れた…!!!」


真理和は永遠から離れた場所にに来ると、夕焼けを見ながらそう呟いた。


「生き抜くから…絶対…一生懸命生きるから…」



真理和がそう言い、後を向き、永遠の所に帰ろうとした…



「―――…!!!」




―その時だった。






―――――――ダァン!!!!




一発の銃声が、辺り一面に響いた。



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