OUT

血を大量に流して苦しんでいる真理和と、

それを見て狂ったように笑う工藤の姿。






「ぅ…え?真理和?…な…うぁ…」



目眩がした。

言葉にならない…わけのわからない事しか口にだせなかった。


理解できない光景を、ただ呆然と見る事しかできなかった。





工藤が、永遠を見てニヤリと気持ち悪く笑った。






「…は…はぁ…は…俺から…逃げられるとおもうなよ…俺は…国の軍人だぞ…ははは!!」




工藤は人間離れした気持ち悪い表情を見せると、その手の中にある銃を永遠に向けた。




本気で、恐怖を感じた。



人間離れしたその表情にも


そのしつこい行動にも…




とうとう体が震えだした。



「…真理…真理和…!!」


本当は真理和の所にかけつけて、この場所から逃げ出したい。


けど…

この状況と、この人間に怯えきって体が震える事しかできなくなった。





「…ゲームから還ってきた少年達…だからなんだってんだょおぉ!!!!」



――ダァアン!!!!



工藤は叫ぶと、永遠の足元を撃った。


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