OUT
「……ねぇ…!!なんでドアが閉まったの!?」
桃が半泣きになりながら永遠や真理和、深美に訴える。
「知らねぇよ!!!……畜生!!!開かねぇ!!」
何回ドアノブを回しても、何回ドアを叩いても、ドアが開くことはなかった。
「……これ…まさか罠にかかって…」
美咲が涙をボロボロ流しながら、みんなに聞こえるように呟く。
「……ちっくしょう!!!」
真理和がドアに拳をぶつけると、黙りこんでしまった。
すると深美が、竜が永遠に預けたメモを手にとると、みんなに告げた。
「…次のドア…いくぞ…」
「…深…美…?」
真理和が半泣きで深美を見る。
「……東堂も言ってただろ?犠牲無しじゃ、この屋敷からは抜けられない…言い方…悪いけど…仕方ないんだよ…」
その言葉が、みんなの背中にずしりとのしかかった。
いつかは犠牲者になるかもしれない…
けど…
犠牲者がでなければ…
この屋敷からは生きては帰れない………
「けど…深美…!!!」
「…俺だって……本当は嫌だよ…だけどさ…ここで止まる訳にはいかないんだよ…!!!」
永遠の目の前が、真っ白になった。
聞こえてくるのは…
深美と真理和の揉めている声だけ……
「……はやく…次のドアに行こう…」
深美はもう一度、みんなに言った。