きっと恋、これは恋。
次の日から、篠原さんは毎日僕のクラスに顔を出すようになった。
用があるときも、ないときも。
今日は、たまには僕からもいってあげた方がいいかと思い、
昼休みに入ったとき、
篠原さんのいる4組の教室に向かった。
教室の前にたち、中を確認しようとしたとき
ドンッ
教室から出てきた子とぶつかってしまう。
生憎僕にはなんの被害もなかったが、
ぶつかった子の方が尻餅をついて倒れてしまった。
「ごめん、大丈夫?」
僕はそのこに手を差し出した。
すると、返ってきたのは予想もしなかった言葉だった。
「佐久間くん…?
うちの教室になにか用事?」
僕はまだ一年生だから、
他クラスに友人は少ない。
ましてや、女子の友達なんて
一人もいた記憶がない。
でも、相手は僕を知っているようだった。
僕が不思議そうにぶつかってしまった彼女をまじまじと見つめていると、
彼女はなにかを思い立ったようにこう言った。