ドルシネア姫
「陽…」
[か、花恋?泣いてるのか?]
「泣いてないよ…。ただね、寂しいの。」
[それは光栄だな。俺がいなくて寂しいのか〜]
陽は電話越しで笑った。
「うん。」
そう、私が言うとその笑い声は消えた。
[何かあった?]
いけない。
私陽の夢邪魔してる。
ここで帰ってきて欲しいとか言ったら、陽に申し訳ない。
だから、
「ううん。ごめんね。ただ陽の声が聞きたかっただけだから、あまり気にしないで。」
と言ってすぐにスマホの電源を落とした。