極妻
「謝る…?」


きょとんと聞き返すと、四人は気まずそうな顔で、目線を交差させた。


「ほら紫月がさ、『俺の女だ』なんて言うから……」


「何となく、ムカつくみたいな空気になって……」


「それに変な噂まで聞いちゃって……」


「そんで何となくずっと変な空気続いちゃって……」


たどたどしくも、代わる代わる言葉をつなぐ四人。どうやら学校で私が孤立してる事を言ってるらしいけど、ある言葉が引っかかった。


「"変な噂"ってなに?」


「それは……『西園寺小夜子が紫月に付きまとって彼女気取りだ』みたいな噂」


「な!?なんやそれ!?そんなのデタラメや!!」


私は白夜(朔夜)の嫁やけど、別に付きまとってはおらんし!なんでそんな話になるん!?


唖然とすると、市川さんは胸のまえで手を合わせた。


「うん、それは紫月からホントのこと聞いた」


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