極妻
「形だけとは言え、実の兄妹で夫婦やもんなぁ…。やっぱり離婚すんのが正解かも…」


「いえ、問題はそこではありません」


鬼塚さんのピシャリとした声が私の話を遮る。やはり様子がいつもと違うって確信した。


「なんと言うことだ……」


「鬼塚…さん?」


「小夜子様。あなたはご自分の立場に気づいてらっしゃらない。朔夜様の運命も変えかねない問題です」


「うちの立場?」


「先代の遺言状にはこうありました。『自分の血を引く者のみを後継者にする』と。それは朔夜様しかいない筈でした。ですから組を継がれたのです」


「………!」


「しかし双子の実妹が存命であったとなると、話はまったく変わります。

あなたが本当に華様なら、あなたにも御劔組を継ぐ資格があるということです」


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