極妻
「あ」


「ナニ?」


私の視線の先を朔夜がたどる。そこ見えたのは巨大な観覧車。そしてジェットコースターのうねるレール。


「こんなことに、マジで遊園地なんかあったのか…」


「いまはとっくに閉鎖してやってへんよ。子どものころはよく来たんやけど、ずいぶん前につぶれてしもたわ」


そう、よく見れば観覧車も乗り物も動いてないし、茶色く錆びている。敷地のなかも草が生い茂って、なんだか寂しそう。


「小さいころなぁ、お兄ちゃんよく連れてきてくれたんやぁ」


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