病弱女子とお医者様

いよいよ!?

もういつ生まれてもおかしくない状態に
なった。

2500グラムを超え、一応難関だった壁は
突破できた。

そして出産予定日を明日に控えた私は、
すごくソワソワしている。

生まれる前って、お腹が下がってくる
らしい?けど今は全くと言っていい程、
それがない。

初産は、遅れると言われたけど、
緊張しているんだと思う。

妙に落ち着かない。

ママ「咲、落ち着きなさい。焦っても
  赤ちゃんが出たがらないなら、
  まだ、出てこないわよ。」

 『そうだけど…。』

ママ「咲に似てのんびり屋さんなんだよ。
  きっと。」

 『私?』

ママ「そう。咲はすごいのんびり屋さんで、
  出産予定日は、遅れるし、陣痛来ても
  なかなか産まれないから
  大変だったのよ。」

 『そうだったんだ…。ママなんか
  ゴメンね。』

ママ「いいのよ。それはね、ママになる
  第一歩なの。出産は命懸けって
  よく言うでしょ?」

 『うん。』

ママ「命懸けで自分の子供を産むことで、
  自分の子供に愛情がわくの。」

 『そうなんだ…。』

ママ「きっと咲もこの気持ちが
  わかるわよ。」

 『だといいな。』
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