薬指の秘密
さすが最恐ペア
団結力も最強
「…」
「だってさ、しるふの負けだね」
大人しく帰るんだね
「うー」
ふと見上げれば静かな漆黒の瞳が無言で見下ろしていた
「抗生物質と解熱剤飲んで、ああ、その前に何か食べなきゃ」
でも作るのだるいな
いつもよりゆっくりとした足取りでロッカーに向かう背を海斗と神宮寺に見送られ、
椅子に座ってゆっくりと着替えつつ
ぼそぼそとマスクの中で独り言を言う
心なしかさっきよりもだるい
少ない気力を振り絞って着替えを終えて出ると莉彩が歩いてくるところだった
「あ、ちょうどいいところに。黒崎先生がタクシー呼んだから乗って帰れって、伝言」
声を出すのが億劫でこっくりと頷く
「と、これ。食べて薬飲んで寝ろって」
持ち上げられたビニール袋は見慣れた売店のもの
中を覗けばしるふの大好きなプリンとスポーツドリンク
「わあお。海斗が優しすぎて怖いよ」
あとで反動が来ないだろうか
団結力も最強
「…」
「だってさ、しるふの負けだね」
大人しく帰るんだね
「うー」
ふと見上げれば静かな漆黒の瞳が無言で見下ろしていた
「抗生物質と解熱剤飲んで、ああ、その前に何か食べなきゃ」
でも作るのだるいな
いつもよりゆっくりとした足取りでロッカーに向かう背を海斗と神宮寺に見送られ、
椅子に座ってゆっくりと着替えつつ
ぼそぼそとマスクの中で独り言を言う
心なしかさっきよりもだるい
少ない気力を振り絞って着替えを終えて出ると莉彩が歩いてくるところだった
「あ、ちょうどいいところに。黒崎先生がタクシー呼んだから乗って帰れって、伝言」
声を出すのが億劫でこっくりと頷く
「と、これ。食べて薬飲んで寝ろって」
持ち上げられたビニール袋は見慣れた売店のもの
中を覗けばしるふの大好きなプリンとスポーツドリンク
「わあお。海斗が優しすぎて怖いよ」
あとで反動が来ないだろうか