薬指の秘密
視線を泳がせれば、ふと海斗の瞳が細くなる

何もかも見透かされてるようで絶対に直視できない

「風呂、入ってくれば。まだ暖かいんじゃない」

「う、うん」

こくこくと頷いて海斗の横を通り過ぎる

背中に海斗の視線を感じたような気がしたけれど、決して振り向きはしない



「はあ!?告白されたあ!?」

「しー!!静かにしてよ!!」

次の日、食堂に飯田莉彩の絶叫が響く

「しかも相手はあの山崎だあ!?」

「山岸ね」

てか、本当に静かにして

「やりやがったわね、山岸め」

腕を組んで背もたれにもたれる莉彩を前に昼食をつまむ

「彼氏いるって知ってるくせによくやるわ。つか、黒崎先生だって知ってるの?」

「知らないよ。同級会の時も二次会メンバーが消えた後に海斗が迎えに来たから」

知ってたらこんなことにならなかったのだろうか

「で、黒崎先生には言ったわけ?」

面倒くさそうに頭をかきながら莉彩が問うてくる

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