交わらなかった平行線。
女はちやほやするだけして
男には敵わないだ
こんな力強く踊れないわ
逃げ出すばっかで正直好まなかった。
……けれど
ゆうあは違った。
『なあ、ゆうあって人一倍努力して、欲しいものを掴んで、すげえな』
『そりゃ大事なものだからな』
『なんで?』
『お前にはまだわからないさ。』
…兄は自分の部屋に帰っていってしまった。
"ーこっち見て欲しいのにな…"
涼太に
小さな声で呟かれたこの言葉は
聞こえなかった…。