『スキ』だと言って!


夕食も摂り終り、就寝前の私達………。


「じゃあ、おやすみ」


それぞれに自室があり、勿論寝るのは別だから

こうして、彼は自室へと入って行こうとする訳だけど……。


「ん?…………どうした?」


私はそんな彼の腕を掴んだ。



午前0時少し前。

明日も仕事だから早々に寝た方がいいんだけど、

それでもやっぱり、確認したい!!

彼の気持ちを………。



プロポーズは冗談だったのか。

流れでつい口が滑ってしまったのか。


それとも、ただ単に口下手で言い辛いのか。


彼の性格からしたら3番目なんだけど、

それでもやっぱり、ハッキリ言われたい!!


たまにはご褒美だって必要なのよ?!

どんなに私が従順な恋人であっても……。



「希和?」

「………あの……」

「ん?」

「その……」

「何だ、ハッキリ言えよ」

「………」


だから、そういう威圧感丸出しの言葉に怖気づいちゃうんじゃない。


ふぅ~……。

負けちゃダメ!! 今日こそは!!


私はありったけの勇気を振り絞って……。

ヨシ!! 覚悟しなさい?!


< 4 / 9 >

この作品をシェア

pagetop