君とみた蒼空

幸せな日々




「ええっ! 舞の好きな人って、颯太くんだったの!?」



夏休みが明け、高校も2学期が始まった。



夏休みが終わったとはいえ、気温の高さは異常だ。



今日も熱く、太陽が輝いている。



「ちょっと、詩音! 大きい声で言わないでよ!」



顔を真っ赤にした舞の口から出てきた言葉は、“颯太が好きなの” だった。



まさか、舞の好きな人が颯太くんだとは…………。



歩実も口をあんぐりと開けて驚いていた。



「誰にも言っちゃダメだよ。特に、蒼。蒼には絶対言わないで」



いつもパワフルでテンションが高い舞が、今は別人のようだ。



顔が真っ赤だし、恥ずかしそうに俯いている。


< 212 / 413 >

この作品をシェア

pagetop