君とみた蒼空



「なに?」



「これ………さ。あげる」



そう言って蒼くんが差し出したのは、ハートのネックレス。



「わぁ、可愛い………。これ、私にくれるの?」



私が訊くと、蒼くんは頷いた。




蒼くんの手が私の首に回って、私の首にひんやりとした物が当たった。



すると蒼くんがふっと微笑んで、私の頭をぽんぽん、と撫でる。



「似合ってる」



「………ありがと、蒼くん」



私がそう言うと、蒼くんが顔を真っ赤にして髪をくしゃくしゃっとした。



それから、ふたりで手を繋いで外に見える景色を眺めた。




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