君とみた蒼空

太陽みたいな笑顔




この前までピンク色に染まっていた桜の木が新緑に色を変えた、ある日の休み時間。


「山下ー!」


私のことを大きな声で呼んだのは、同じクラスの古川 颯太(フルカワ ソウタ)くんだった。


颯太くんもバスケ部に入っていて、蒼くんとすごく仲がいい。


「お前さ、蒼のこと好きだろ」


颯太くんが小声でそう言った。


「えっ? なんで知ってるの?」


「なんとなく。男のカンってやつ?」


男のカン…………。


「やっぱりな。まぁ、奈津に負けないように頑張れよ」



奈津ちゃん…………。


やっぱり、蒼くんのこと好きなんだ…………。




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