君とみた蒼空
「じゃあなっ!」
そう言って走っていってしまった蒼くんの背中を、私はずっと見つめていた。
気づいて、くれたのかな。
私が少し落ち込んでいたことに。
奈津ちゃんに、もう蒼くんとは関わらないで、と言われたから。
少し気分が落ち込んでいたような気がする。
手には、蒼くんのメアドが書かれた紙。
“なんかあったら連絡しろよ”
連絡してもいいってことだよね…………?
私は嬉しくなって、スキップで家の中に入った。