星に願いを~たくさんの幸せをありがとう~



~拓真 side ~


美姫を紺野に任せ授業に戻ったけど


集中できるわけねぇよ。


テストにもなにも集中できず

すっと美姫のことばかり考えていた。

授業が終わり早く美姫に逢いたくて

急いで帰りの支度をしていると


夏妃『拓真!美姫大丈夫!?』

いつものメンバーが来た。

みんな美姫のこと心配してくれてたらしい。

俺は保健室に連れてったこと

紺野に病院に連れてってもらったことを

話した。

詩織『じゃあさぁ!みんなでお見舞い行こ!
テストも終わったし〜
もう学校終わりだし!』

みんな同じ気持ちだったらしく

行くことに。

お昼を食べ美姫の好きなおかしやら飲み物

やらを買い病院へ。

病院を歩いていると……

拓真『親父!』

親父を見つけ声をかける。

五十嵐先生『おぉ拓真。
さっきは連絡してくれてありがとな。』

拓真『美姫は!?』

五十嵐先生『大丈夫だよ。
さっき目も覚めたし…
でも入院はしてもらうけどね。』

よかった。

拓真『そっか…。
わかった。ありがとな。』

五十嵐先生『俺は主治医として当然のこと
しただけだよ。
美姫ちゃんのところに行っておいで。』

親父と別れ俺たちは美姫の病室へ向かった。



病室の前まで来てドアを開ける。

ガラガラガラ

拓真『………美姫?』

カーテンを開けると…

ベッドで横になっている美姫。

そして

紺野の姿。


詩織『美姫〜〜もう大丈夫なの!?
すっごい心配したんだからね?』

夏妃『体大変でしょ?
ゆっくり休んでね。』

詩織と夏妃の二人は美姫に駆け寄った。

美姫『みんな………来てくれたんだ。
ありがとうね。
心配かけてごめんね?』

美姫……だいぶ顔色よくなったな。

よかった。

柊『美姫が倒れたとき保健室まで
連れてったの…拓真何だぞ。』

美姫はびっくりした顔をして

美姫『そうだったの?
拓真ごめんね?ありがとう。』

申し訳なさそうな顔で謝ってくる美姫。

謝んなくていいのに。

確かに急に倒れたのにはびっくりしたけど…。


しばらくみんなで話して

俺たちは帰った。

紺野がまだいるのに

ちょっと違和感があったけど。

幸せそうだったな。

美姫。

紺野がいたからか?

美姫の笑顔が見れるのは嬉しい。

でもあいつのおかげだと思うと悔しい。





今日はいつもと違う願い事をした。

いつもは

「美姫の特別な存在になれますように」。

でも今日は…

「早くいつもの美姫に戻りますように」。

星をみつめて何度も願った。
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