許さないからね!
意地悪そうな微笑み。
「…お久しぶりです。課長。
ってか、手、離して」
「嫌だ」
グッと真人が近付く。
逃げようとしても、行き場がなくて、階段室の鉄の扉の冷たさが背中に伝わる。
その扉に、真人の右手が置かれる。
「俺が連絡しないから、怒ってるの?」
ゆったりとした口調で聞いてくる。
「ごめん。理緒。」
「…許さない…」
思わず素直じゃない言葉が漏れる。
あぁ、ダメダメ。反省。
重たいオンナにはなりたくない。
「理緒。」
私の名前を呼びながら、壁に手をついていない左手で、私の顎を持ち上げる。