仔犬男子の反乱
「俺の彼女になってくれるなら、今すぐこの手を放してあげる」
「な、何それ」
「好きなんだ」
ドキンと一際大きく鼓動が跳ねる。
拓海くんを直視していられなくて目を逸らした。
「今ので10回目。いい加減OKしてくれない?」
「……い、いやよ」
「それじゃ、この手は放さない」
いつもだったら、もっと強気に跳ね除けられたのに。
サラっと「いい加減にして!」とバイバイだったのに。
一体どうしちゃったの?
夕べから何だかおかしい。
「理穂さん?」
「……そんな条件はおかしい」
「どうして?」
「……だって、両方とも私に不利じゃないもの」
―fin―


