王様の告白
 男が、男に『壁ドン』だなんて、きっと、傍から見たら、これ以上みっともないことは無い。

 男が流す涙なんて、絶対キレイ、なんかじゃない。

 けれども、俺の王さまは『そうか、良かった』って、とても嬉しそうに笑うと。

 俺の震える唇に、そっと自分の口づけを落としていったんだ。

「愛してるよ、宗次」

「あなたは、莫迦です。
 愛をささやく相手なんて、他に一杯いるでしょうに」

「いいや、オレには宗次だけだ。
 俺が『王』とか言われて経済界のトップにふんぞり返っていられるのもお前が後ろにいるからだ。
 これからも、オレの側で支えてくれ……」

 拓也の想いは、熱く、強く。

 その熱に突き動かされるように、俺も愛を誓う。

「愛してます、拓也。
 俺も絶対離れません」

 壁ぎわで、二人。

 こんな風に寄り添うことがあるなんて……

 愛を確かめ合ったからには、もう逃げられない、逃がさない。

 もう一度キスから始まる、拓也の甘い刺激に、俺は静かに目を閉じた。




 〈了〉

H26:11.20.PM14:51
〈書き下ろし〉
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