誘わないで
しがない事務員の1人である彼女が会議室で何をしてきたかと言えば、ただのお茶汲みだ。
けれど、彼女にとっては大問題。
お茶汲みなんて、月に1回するかしないかというところ。
決して会議が無いわけでも来客が無い訳でもない。
普段は彼女よりもひと回りは年上の先輩が行っていた。
そうなると必然的に茉莉の出番は無く、運悪く今回の様に頼まれてしまう度、お茶の淹れ方や配り方に四苦八苦してしまうのだ。
ついでに言えば、給湯室の使い方も。