居場所

時間も刻々と過ぎ、あっという間に放課後になった。 


帰りの行く所は、いつも決まっている山ちゃんのお店。 



…………カラン−カラン− 

いつもの鐘の音。昔から聴いてるこの音がなんだか心を癒す。 


「よっ、いらっしゃい」  


そう声を掛ける笑顔の山ちゃん。 

あたしは軽く頷いて、いつもの場所に座る。  


「はい、どーぞ」 

「ありがと」 


山ちゃんはテーブルにソーダ水を置くと、あたしの真向かいに座りテーブルの上で腕を組む。  

 

「今日は、いつより遅いじゃん」 




< 24 / 233 >

この作品をシェア

pagetop