居場所
時間も刻々と過ぎ、あっという間に放課後になった。
帰りの行く所は、いつも決まっている山ちゃんのお店。
…………カラン−カラン−
いつもの鐘の音。昔から聴いてるこの音がなんだか心を癒す。
「よっ、いらっしゃい」
そう声を掛ける笑顔の山ちゃん。
あたしは軽く頷いて、いつもの場所に座る。
「はい、どーぞ」
「ありがと」
山ちゃんはテーブルにソーダ水を置くと、あたしの真向かいに座りテーブルの上で腕を組む。
「今日は、いつより遅いじゃん」