居場所
「学校行ってきた」
「朝から?」
「ううん…草原に行って、それからだよ…」
「どうだった?」
あたしの顔をジッと見て、何かあったかのように嬉しそうな顔をする山ちゃん。
「どうって、別に何もない」
だって、本当に何もないし…
何も言わずにあたしの顔をジッと見てくる。つか、そんなに見られると気まづいんだけど…
「すいませーん」
暫く経って遠くからお客さんの声が響いた。
「はーい。すぐ行きます」
山ちゃんが立ち上がって、お客さんの所に行き会話をしている。あたしの前から居なくなった事になんだか少しホットした。