居場所

あたしはテーブルの上に両腕を置き顔を伏せた。 

何か今日は疲れたな… 




「…ーい。おーい!」 

誰かがあたしの肩を揺らしているのに気づき、目を擦りながら顔を上げる。 


「あっ…」 

「優花、寝すぎ。すっげぇ寝てたぞ」


そう笑いながらあたしの頭を撫ぜてくる。
 

「あっ、ごめん。寝てた」 

「うん。すっげぇ寝てた」 


眠気を遮ろうと軽く頭を左右に振り、辺りを見渡す。来た時に居たお客さんは誰一人居なくて、あたしだけ。 


「あれ、お客さんは?」 


辺りを見渡す私。 



< 26 / 233 >

この作品をシェア

pagetop