居場所
あたしはテーブルの上に両腕を置き顔を伏せた。
何か今日は疲れたな…
「…ーい。おーい!」
誰かがあたしの肩を揺らしているのに気づき、目を擦りながら顔を上げる。
「あっ…」
「優花、寝すぎ。すっげぇ寝てたぞ」
そう笑いながらあたしの頭を撫ぜてくる。
「あっ、ごめん。寝てた」
「うん。すっげぇ寝てた」
眠気を遮ろうと軽く頭を左右に振り、辺りを見渡す。来た時に居たお客さんは誰一人居なくて、あたしだけ。
「あれ、お客さんは?」
辺りを見渡す私。