居場所
「ちょっとお話」
やっぱしな。結構、迷惑かけてるからなぁ…昔の子役ん時に貯めてたお金も残り少ないし。
今は山ちゃんに頼ってばっかりだし。
山ちゃん怒るよなぁ。
「…いっ…おいっ」
「えっ、あ…」
俯いて考えていた顔を上げると山ちゃんは薄らと笑みを零す。
「なんか悪い事、考えてねーか?」
「ううん、別に」
「そんな悪い話とかじゃねーから」
「じゃあ何?」
なんだろう。あたしにはさっぱり分かんない。