鈴が咲く【前編】




『縛』



その唇が滑らかに動いたのがスローモーションのようにハッキリと見えた。

指先から聞こえたパチン、という音と同時に
スローモーションが解かれる。






ハッとして振り向く。







「っみんな!」

体を拘束された4人。




いつの間にかこちら側に来ていた燈兜が
縛ったみんなを自分の後ろに浮かせた。






『サァ、姫よ。我ト共にこい。
こやつらに心を許しテいないコト
己が気付いてイルだろウ…?』


なに、言って……


『さァ…』


4人を見た。


複雑な複数の術がかかっていて
縛られている上に4人の声も聞こえない。

口の動きで何をいってるかはわかる。



痛みで顔を歪めながらも
行くな、と
やめろ、と
呼び掛けてきている。

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