素直になりたくて~メイクに恋してあなたを愛す~
プロローグ
子どもの頃……。


テレビでメイクアップアーティストが
女の人の化粧をするといった番組を観た。


その頃の私はまだ化粧なんて知らなくて……。
体に衝撃が走った。


まるで魔法みたいに女の人が変身する姿を見て、何故か胸がドキドキした。


化粧が終わった後、女の人は鏡を見ながら嬉しそうに笑顔を浮かべていた。
その笑顔を見た時の、あの胸の高鳴りを今でも鮮明に覚えている。



それ以来、私は夢が出来た。
大きくなったら、魔法みたいな凄い化粧品を作りたい。
誰かが喜ぶ、笑顔になれる化粧品が作りたい。



ずっとずっと……そう思って頑張ってきた。

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