好きじゃないならキスするな!…好きならもっとキスをして。
「いや、ごめん、とくに用はないんだけど……」
上司に向かって『とくに用はないけど電話した』なんて、普通はありえない話だと思う。まあここは、『上司』にではなく、『セフレ』に電話した、ということにしてもらおうか。……『上司とセフレ』っていうこと自体、そんなにあっちゃいけないことだとは思うけど。
「今、暇?」
なんとなくそう聞いてみると。
『ああ。大学の時の友だちと久々に会う約束してたんだけどさ、急に中止になっちまって、家で本読んでた』
「なんで中止になっちゃったの?」
『奥さんが熱出したらしくて』
「へぇ……」
そっか、課長のお友だちなら、結婚してても全然おかしくないもんね。
『……で?』
と、今度は課長が私になにかを尋ねる。
「え?」
『え、じゃねえだろ。お前、ほんとになにも用がなくて電話してきたのか?』
「え、ええと……」
そうじゃない、ってことは多分バレてるんだろうな。
課長が自分の理解者と思ってはいけない。そうは感じつつも、やっぱりこの人は、私のことをなんやかんや分かってくれてる部分がおおいにあるのだ。
すると、課長は私の思いを察したかのように言った。
『もしよかったら、これから会うか?』
上司に向かって『とくに用はないけど電話した』なんて、普通はありえない話だと思う。まあここは、『上司』にではなく、『セフレ』に電話した、ということにしてもらおうか。……『上司とセフレ』っていうこと自体、そんなにあっちゃいけないことだとは思うけど。
「今、暇?」
なんとなくそう聞いてみると。
『ああ。大学の時の友だちと久々に会う約束してたんだけどさ、急に中止になっちまって、家で本読んでた』
「なんで中止になっちゃったの?」
『奥さんが熱出したらしくて』
「へぇ……」
そっか、課長のお友だちなら、結婚してても全然おかしくないもんね。
『……で?』
と、今度は課長が私になにかを尋ねる。
「え?」
『え、じゃねえだろ。お前、ほんとになにも用がなくて電話してきたのか?』
「え、ええと……」
そうじゃない、ってことは多分バレてるんだろうな。
課長が自分の理解者と思ってはいけない。そうは感じつつも、やっぱりこの人は、私のことをなんやかんや分かってくれてる部分がおおいにあるのだ。
すると、課長は私の思いを察したかのように言った。
『もしよかったら、これから会うか?』