好きじゃないならキスするな!…好きならもっとキスをして。
約束の合コンの日……いや、飲み会の日。飲み会は十九時からだったけど、私と美希ちゃんは十七時に仕事が終わったから、会社で着替えて、ふたりで適当に街で時間をつぶして、手頃な時間に牧田さんが指定してくれた居酒屋へと向かった。

お店に到着すると、〝牧田〟の名前で予約してあることを店員さんに伝えて、部屋に案内してもらう。

通されたのは広めの座敷の部屋で、牧田さんと課長はまだ来てなかったけど、システム課の人たちは男女ふたりずつ揃っていて、談笑していた。

「お疲れ様です」

美希ちゃんと一緒にペコ、と頭を下げる。金谷さんもすでに来ていて、美希ちゃんの緊張が伝わってくる。

普段は本部の人たちとはあんまりかかわりが濃くないから、ほかの三人はなんとなく見たことあるようなないような……って感じの人だった。


「お疲れ様。まあ座って座って」

最初にそう声をかけてくれたのは、金谷さんの隣に座っていた男の人だった。
確か、待田(まちだ)さん、だったかな。見た感じ、金谷さんよりは年上かな。
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