好きじゃないならキスするな!…好きならもっとキスをして。
「ていうかぁ」

その待田さんは、まだ立ったままの私と美希ちゃんをジロジロ見て、
「ちっこい方が百瀬さんだっけ?」
……と。……いきなり失礼じゃない?
課長とか職場の先輩とか、それなりに親しい人になら身長のことを言われてもまあ別にいいんだけど、初対面の人にこういうからかわれ方をすると、正直ちょっとイラッとする。悪気がないのは分かる。けど、なんか言い方が。
「ちっこい」ってなんだ。せめて「小さい」って言ってほしい。意味は同じだけど、言われる側としてはニュアンスが全然違うのだ。


「そうです、私が百瀬です」

……でも、相手は私なんかよりずっと先輩だ。そんなことで怒ったりなんかできないので、私は笑顔でそう返す。


「へぇ~、何センチ? 小学生みたいだね~」

「はは……百四十八センチです」

「マジー? 制服のサイズよくあったね! それとももしかして、ブカブカのやつ着てるの?」

なんなのこの人! ほんとに失礼!
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