私はあなたになりたい【短編】
「何がですか?」

「春ちゃんと出会って」

覚えてたんだ。

そう言う私はすっかり忘れていたけど。

私とあなた――順さんは、バイト先のカフェで知り合った。

そこで私の指導係になったのが、順さんだった。

彼はうぶな私を子供扱いしながら、バイトの指導をしていた。

からかう彼の相手になる私も私。

でも、気がつけば好きになっていた。

イジワルで、私を子供扱いしてばっかなのに、何故か好きになっていた。
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