私はあなたになりたい【短編】
笑いながら、あなたは1人がけのソファに座った。

ちょっと横を向いて、窓の外の景色を見る。

そのすきに、私は砂糖をたくさん入れた。

何もなかったような顔をして、スプーンをクルクルと回す。

チラチラと、あなたを盗み見しながら。

俳優みたいなキレイな横顔に、ドキッとする。

こんなにもかっこいいのに、何で性格は悪いんだろ。

でもそこがいいんだけど。

30過ぎたおっさんですが…。

「そう言えば、もう1年経つっけ?」
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