甘い誘惑~なんだかんだで彼は私の扱いが巧いらしい~
(ー"ー )

気分転換に歩いてみる事にした。

現在は昼休み。

同僚達は思い思いに昼食ヘ向かい一人きりのオフィス。

うろうろうろうろうろうろ

スミマセン…
現在、己の行動に全く理性が付いて行けてないようです。


「ただいま帰りました。」


不意にオフィスにそんな声が聞こえてピタリと足を止める。


「…ああ。山門クン。お帰り。」


山門は私の二つ下の後輩で、午前中に営業先へ行っていて今帰ってきたらしい。

180㎝を超える長身にがっしりした体付きだけど穏やかな性格の賜物か威圧感は無くほっこりと癒し系。

それでいて仕事は丁寧で周囲からの信頼も厚い。

まさに山のような不動の安心感がある男。


「…何やってたんですか?」

「ん?別に?」


彼の怪訝そうな視線を私は貼りつけたような営業スマイルで交わし、椅子に座ろうとして

―――その姿勢のまま固まった。




こ………

これは――――!!



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