*執事様のお嬢様*
ーーーーー

陸side


心配だった。なんだか、落ち着かないし。


学校と言う場所は、クレアに、群がる獣の暮らす場所のように。


気づいたら、門をくぐってた。

正直、帰ろうとも思った。




けど………なんだか胸騒ぎがした。


そして、その胸騒ぎは的中した。


人気のない場所から、聞こえる男女の争う声を聞いて、まさか!!と。


俺が目にしたのは、知らない男に両手首を押さえつけられて、嫌がるクレアだった。


大きな瞳からは、涙が伝う…………


『やっ、やめて!!!』

嫌がる声も


嫌がる仕草も


俺の心を駆り立てる。


触るな!!クレアに触るな!!


そう思った。


俺の目の前を男が通り過ぎ、知らない男の襟首を持って引き離した。


クレアが、転びそうになる寸前…………ーー


強い力で、抱き寄せた。


そして、、”アイツ“はいた。


青。。


なんだか、好きになれない。


きっと………

俺の好きな子を奪おうとしてるからかな。


まぁ、渡さないけど。
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