«過去アリ少女と訳アリ集団»

†異例と特例



†枯葉said





「さて、じゃあ始めるとして…早速内容なんだけど、まあ、言わずもがな彼女のことだね」





そう時雨が言うと全員の視線が転校生に集中する。




「…………」





─が、当人はピクリとさえもしない。



まあ、どんな反応しようが興味はないが。





すると、きっとこの場に呼ばれた全員が心中で思っていたであろうことを侑麻が尋ねる。




「ねーねー時雨ぇ。何でただの転校生なのに全員集まって、しかも会議まで開くの~?」



質問を受けた時雨の方をチラッと見ると、まるでそう聞かれることを知っていたかのようにふっと微笑し、返答した。




「事情があるから」




「事情ぉ?」



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