«過去アリ少女と訳アリ集団»

*誰も信じられない




僕は、


誰も信じられない──。




=========================


僕には幼なじみがいた。



名前は最河尚-サイカワナオ-

活発な明るい性格で、幼稚園、小学校のどこに行っても人気者だった。


そんな尚と比べて当時の僕は今とは全然反対の、引っ込み思案で、大人しい性格だった。


ただでさえ対極的な僕に尚はずっと笑顔で接してくれた。



それから月日は流れ、僕らは中学生になった。


相も変わらず尚は僕に優しく、仲良くしてくれる。


中学に入ってから、尚は今までよりも更にみんなに囲まれる、中心的存在となった。


取り囲む集団は女子が多く、大方それは尚の持ち前の明るさと人懐っこい性格に惹かれたんだと思っていた。



< 56 / 82 >

この作品をシェア

pagetop