«過去アリ少女と訳アリ集団»
*伝えるということ
*侑麻said
─ピンポーン…。
「…!!」
静寂だった部屋の中に無機質な音が響く。
「………」
無言でそれまでうずくまっていたベッドから起き上がり、窓の外を見ると、予想通りの光景があった。
「…やっぱり来たんだ」
連れ戻しにこないわけがない。
そう分かってはいたものの、心の隅ではホッとしていた。
「おい!!侑麻!!!!聞いてんだろ!!」
「…都環……」
…もう…ご近所さんに訴えられちゃうじゃんかよ…。